はじめに
子どもが分からない問題を目の前にした時、生成AIを活用することができます。
親が答えを教える、図書館で答えに繋がる本を探す等、解決のためには様々な方法がありますが、生成AIを使うことで親子で考える時間を共有しながら解決することができます。
このページでは、親子で疑問を解消するために生成AIを活用する方法を紹介します。今回はモデルとしてClaude 3.5 Sonnetを使いました。
実際のやりとり
子どもと会話をしている際、「なぜ空は青いのか」という疑問を投げかけられた場面を想定します。漠然と「太陽の光の関係で…」と浮かびますが、分かりやすく確実に答えることができないため、Claude 3.5 Sonnetを開きます。
プロンプト
いま、小学1年生の子どもと一緒に「空はなぜ青いのか」について考えています。なぜ空が青いのか、分かりやすい簡単な言葉で説明してもらえますか?
出力
はい、小学1年生にも分かりやすく説明しましょう。
空が青く見えるのは、太陽の光と空気が関係しています。
- 太陽は、虹のすべての色を含む白い光を出しています。
- その光が地球の空気にぶつかると、青い光が特によく散らばります。
- 散らばった青い光が、私たちの目に届くので、空が青く見えるのです。
- これは、水の入ったコップにミルクを少し入れると、青白く見えるのと似ています。
もし子どもがもっと詳しく知りたがったら、簡単な実験を提案できます。懐中電灯と水の入った透明な容器を使って、光の散乱を見せることができます。これについて説明しましょうか?
プロンプト
家にある物で実験ができそうなので、実験の方法と、内容の正当性を確認するための参考サイトも一緒に聞いてみます。
ありがとうございます。とても面白い実験ができそうなので、ぜひ実験の方法を小学1年生にも分かるように説明してください。 また、「空はなぜ青いのか」」を考える際の参考になるインターネットサイトを教えてください。
出力
はい、喜んで実験の方法を説明し、参考になるサイトもお教えします。
まず、実験の方法を小学1年生にも分かるように説明しましょう:
- 準備するもの:
- 大きな透明な容器(ガラスの水槽や大きなペットボトルなど)
- 水
- 牛乳(少量)
- 懐中電灯
- 実験の手順: a. 容器に水をいっぱいに入れます。 b. 暗い部屋で、容器の横から懐中電灯で光を当てます。 c. 水の中に牛乳を少しずつ加えていきます。 d. 光が通る様子を観察します。
- 何が起こるか:
- 最初は光がまっすぐ進みますが、牛乳を入れると、青白い光が見えてきます。
- これは空気中で青い光が散らばるのと同じことが起きているんだよ、と説明できます。
この実験は、光の散乱を目で見て分かりやすく体験できるので、子どもたちの理解を深めるのに役立つでしょう。
次に、「空はなぜ青いのか」について参考になるインターネットサイトをいくつか紹介します:
- 国立天文台のキッズページ: 「なぜ空は青いの?」というテーマで、子ども向けに分かりやすく説明しています。
- 気象庁のキッズコーナー: 天気や空の色について、子ども向けに解説があります。
- NHK for School: 教育番組のウェブサイトで、「ふしぎエンドレス」という番組内で空の色について扱っています。
- 科学技術広報財団(JST)のサイエンスウィンドウ: 子ども向けの科学雑誌のウェブ版で、空の色についての記事があります。
これらのサイトは、子ども向けに作られているので、イラストや簡単な言葉で説明されています。親子で一緒に見ると、さらに理解が深まるでしょう。
実際にアクセスする前に、内容や適切さを確認されることをおすすめします。子どもの興味や理解度に合わせて、最適なサイトを選んでいただけると良いでしょう。
使った感想
難しい言葉を使わずに、分かりやすい回答を得ることができました。プロンプトにおいて「小学1年生」と条件付けしたことで、よりかみ砕かれた出力になったのではないかと思います。
また答えを教えてくれるだけではなく、簡単な実験を提案してくれたことで、すぐに手元で再現し、楽しみながら理解を深めることができました。
実験を提案されなければ、答えの出力のおおもとを検索し内容が正しいかどうかを調べるのみであったため(もちろん時間等の都合でそこまでできたら十分である場合もありますが)、この実験を行って楽しみながら得られた知識は生成AIのおかげといえるでしょう。
注意点
2つ目のプロンプトで、「参考になるインターネットサイト」を記述してもらいましたが、以下のように全て誤った情報でした。
- 1つ目の「国立天文台のキッズページ」について、その名前のページは見つからず、空の青さを主に説明するページも見つけることができませんでした
- 2つ目の「気象庁のキッズコーナー」についても、「きっずコーナー」はあるものの、空の青さに関するページをすぐにみつけることはできませんでした
- 3つ目の「NHK for School のふしぎエンドレス」についても、その番組自体はあるものの、空の青さに関する情報をすぐにみつけることはできませんでした
- 4つ目の「科学技術広報財団(JST)のサイエンスウィンドウ」については、JSTは正確には科学技術振興機構ですし、空の青さに関する情報をすぐにみつけることはできませんでした
サービス比較 や Claude のページにもありますが、ClaudeにはWeb検索の機能がありません。そのため、誤情報が出てきやすいです。
Web検索の結果も含めたい場合は、 Copilot などWeb検索に対応した生成AIを用いることが重要です。