はじめに
部活やサークルの活動でも生成AIを使うと便利な場面があります。
このページでは、サッカー部の練習メニューを考える際に生成AIがどのように活用できるかを紹介します。ここでは、モデルとしてChatGPT-4o miniを使用しました。
実際のやりとり
プロンプト
役割、シナリオ、指示を明確にし、適宜条件を加えてプロンプトを入力します。その際、サッカー部における最近の課題を意識しました。
あなたはサッカー部でキャプテンをしています。 あなたのサッカー部では、キャプテンが中心になって練習メニューを考えています。 以下の条件を満たすように、練習メニューを考案してください。#条件 ・練習時間は全部で2時間です ・部員は全部で30人です ・ウォーミングアップ、戦術練習、ゲームという3つのパートに分けて考えてください ・時間配分が分かるように出力してください ・あなたのサッカー部では攻守の切り替えとシュートの決定力が課題であることを考慮してください
出力
こちらの練習メニューは、攻守の切り替えとシュートの決定力を強化するために設計しました。2時間の練習時間を以下のように分けています。
練習メニュー
1. ウォーミングアップ (20分)
- ジョギングとダイナミックストレッチ (10分)
- 軽いジョギングから始め、その後、動的ストレッチで全身をほぐします。
- パス&ムーブ (10分)
- 2人1組でパスをしながら、相手と連携して移動します。動きながらのパス交換で、瞬時の判断力とボールコントロールを鍛えます。
2. 戦術練習 (50分)
- 攻守の切り替え練習 (25分)
- ドリル 1: 4対4のポゼッションゲーム
- 小さいエリアで4対4のポゼッションゲームを行い、ボールを失った際の素早い守備への切り替えを練習します。
- ドリル 2: 3対3+1のトランジションゲーム
- 中央に1人のフリーマンを置き、3対3のゲームを行い、ボールを奪った後の攻撃へのスムーズな移行を練習します。
- シュート練習 (25分)
- ドリル 1: ミニゲーム
- ゴール前にバリエーションのあるシュートチャンスを作り、複数回のシュートを試みる練習を行います。コーチやキャプテンが様々な角度からボールを供給します。
- ドリル 2: 1対1のシュート練習
- ゴールキーパーと1対1の状況で、決定力を高めるためのシュート練習を行います。特に冷静にシュートを決めるスキルを鍛えます。
3. ゲーム (50分)
- フルコートゲーム (50分)
- チームを2つに分け、フルコートで試合を行います。攻守の切り替えを意識しながらプレーし、シュートの決定力を実戦形式で試します。実際の試合と同様の状況を作り、練習した戦術や技術の応用を促進します。
このメニューで、攻守の切り替えとシュートの決定力を意識した練習ができます。
プロンプト
気になった練習メニューをピックアップして、具体的な内容を聞いてみます。
シュート練習のドリル1: ミニゲームについて、「ヴァリエーションのあるシュートチャンス」とは具体的にどのようなものかが分かるように詳しく教えてください。
出力
「ヴァリエーションのあるシュートチャンス」とは、シュート練習において異なる状況や角度からシュートを試すことで、実戦に近い環境を作り出すことを指します。以下に具体的な例を挙げます。
シュート練習の「ヴァリエーションのあるシュートチャンス」
1. クロスからのシュート
- セッティング:
- ゴール前にプレイヤーを並べ、サイドからクロスを供給します。
- プレイヤーはクロスを受けてシュートを打ちます。
- 目的:
- クロスに対するタイミングと位置取りを習得し、ボールが空中である状況でのシュート精度を高めます。
2. ドリブルからのシュート
- セッティング:
- プレイヤーがドリブルで一定距離進んだ後にシュートを打つ練習をします。
- コーチが適切なタイミングでパスを出し、プレイヤーはドリブルでゴール前に進みます。
- 目的:
- ドリブルからシュートまでのスムーズな動作を鍛え、相手ディフェンダーをかわしながらの決定力を高めます。
3. 1対1からのシュート
- セッティング:
- ゴールキーパーと1対1の状況を作ります。
- 攻撃側のプレイヤーがキーパーに対してシュートを試みます。
- 目的:
- プレッシャーのある状況で冷静にシュートを決める技術を鍛えます。
4. 速攻からのシュート
- セッティング:
- 中盤から攻撃に転じる速攻のシナリオを設けます。
- 例えば、守備側からのリスタートやカウンターアタックを模擬し、速い攻撃からのシュートを行います。
- 目的:
- 攻撃の切り替え時に迅速にシュートを打つスキルを強化します。
5. パスを受けてからのシュート
- セッティング:
- プレイヤーがパスを受けてから一瞬でシュートを打つ練習を行います。
- パスを受ける位置やタイミングを変えることで、異なる状況に対応します。
- 目的:
- パスを受ける際の動きと、受けた後すぐにシュートを打つ技術を向上させます。
6. ボールのコントロールからのシュート
- セッティング:
- ボールをコントロールしてからのシュートを練習します。
- 特にトラップした後にすぐにシュートを打つシナリオを設けます。
- 目的:
- ボールコントロールからシュートまでの連携を強化し、ゲーム中の様々なボール処理に対応できるようにします。
これらのヴァリエーションを取り入れることで、プレイヤーは様々な状況に対応できるシュート技術を習得し、実戦での決定力を高めることができます。
使った感想
プロンプトでウォーミングアップ、戦術練習、ゲームという3つのパートに分けて考えるように指定したことで、欲しい出力に近いものが得られました。
それぞれのメニューで使う道具やその配置、動き方のイメージ図などがあるとさらに便利そうです。プロンプトを工夫することで改善できる部分もあると思います。
注意点
生成AIの出力をそのまま練習に当てはめてもうまくいかないかもしれません。むしろ、出力はあくまで叩き台として捉え、それをもとにチームの状況やメンバーの個性を総合的に判断して練習を作るのが良いと思います。